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ケルン大学における2ヶ月間の海外研修報告
報告者:永井 功久(ジュニアレジデント2年目)
はじめに
2025年8月から9月下旬にかけて、ドイツ・ケルン大学病院での2ヶ月間の海外研修の概要と学びについて報告いたします。
この研修は、天理よろづ相談所病院(以下、天理よろづ)での初期研修を土台にしたものであり、現地での実験・研究活動、異文化交流、また自己の成長を通じて、臨床と研究の橋渡しとなる貴重な体験となりました。
研修の概要
- 研修先:ケルン大学病院 脳神経内科研究室
- 期間:2025年7月末〜9月末(約2ヶ月)
- 主な内容:
- 実験(SDS-PAGE、Western blot、細胞継代など)
- ラボミーティング参加と英語での発表
- 指導医・メンターとの英語でのディスカッション


1.研究室での学び
実験技術や基礎医学の概念を学ぶ中で、「傍証を積み上げていくことで、診断や仮説を導く」という姿勢に触れました。βアクチンをWestern blotで用いる際、得られたバンドから何が“客観的事実”として言えるか、そこからどう“示唆”へとつなげるのか――医学においても“事実”と“解釈”を明確に分ける力が重要だと痛感しました。
また、自身の不器用さや語学力の壁に悩むこともありましたが、指導医との対話やラボでの雑談を通じて、医師として「伝える力」「聞く力」「論理的に考える力」をより一層育む必要があることを実感しました。
2.海外生活での気づき
海外生活はしたことが無かったため、日常生活では公共交通やスーパーの利用に慣れることで、日本との文化の違いを実感しました。


3.天理よろづでの初期研修を土台に
この2ヶ月を通して特に実感したのは、天理よろづでの初期研修が「土台」として非常に力強いものだったということです。病棟での丁寧なフィジカル、問診へのこだわり、そして何よりも患者さん一人ひとりに寄り添う姿勢――これらがあったからこそ、海外の場でも臆せず学び、発言し、実行できたのだと思います。
また、天理よろづは症例の豊富さや教育体制の手厚さに加え、医師同士の距離感が近く、相談しやすい環境です。研修医としてだけでなく、医師としての“根っこ”をつくるには最適な場所だと確信しています。
おわりに
ケルン大学での研修は、臨床医としての視野を広げると同時に、「人としてどう生きるか」を問い直す経験となりました。今後はこの経験を活かし、医学的知識の深化と人間力の向上に努めたいと思います。
天理よろづでの初期研修があったからこそ、このような貴重な機会を掴み、実りある時間を過ごせました。関係者の方々には感謝申し上げます。







